“にゅうなん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
柔輭50.0%
柔軟50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広く仏事をした、とのみ記してあるばかりで、何様いうことがあったということは載せていないが、既に柔輭にゅうなんの仏子となった以上は別に何の事も有ろう訳も無い。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
利爪りそう深くその身に入り、諸の小禽痛苦又声を発するなし。則ちこれをきてほしいまま噉食たんじきす。或は沼田しょうでんに至り螺蛤らこうついばむ。螺蛤軟泥なんでい中にあり、心柔輭にゅうなんにして唯温水をおもう。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
利爪りそう深くその身に入り、諸の小禽痛苦又声を発するなし、すなわちこれをきてほしいまま噉食たんじきす。或は沼田しょうでんに至り、螺蛤らこうついばむ。螺蛤軟泥なんでい中にあり、心柔輭にゅうなんにして唯温水をおもう。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
利爪りそう深くその身に入り、諸の小禽痛苦又声を発するなし。則ちこれをきてほしいまま噉食たんじきす。あるい沼田しょうでんに至り、螺蛤らこうついばむ。螺蛤軟泥なんでい中にあり、心柔輭にゅうなんにして、唯温水をおもう。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「憐みのおん母、おん身におん礼をなし奉る。流人るにんとなれるえわの子供、おん身に叫びをなし奉る。あわれこの涙の谷に、柔軟にゅうなんのおん眼をめぐらさせ給え。あんめい。」
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
山海さんかいの涼風にひとり眼をほそめているような静かな山上の人を知ると、なんとなく自分らもすべてをまかせ切ったおちつきの中にその姿勢を柔軟にゅうなんなものにしていられた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)