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なにふじいう
山の
中に
古池がありました。そこに
蛙の一
族が
何不自由なく
暮らして、
住んでをりました。
知せけるにそ初瀬留は
打驚き
早速來りて吉之助に
逢ひ私し故に
御勘當の御身となられし由
嘸かし
憎き者と
思召れんが此上は私し何事も
御見繼申さんにより
何處へも行き給はず五八の方に居給へとて夫より
呉服屋へ言ひ付吉之助が
衣類其外何不自由なく
送りければ是ぞ誠に
鷄卵に四
角の
眞實と
仕送らるゝ身は思ふなるべし或日五八は