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ながばかま
『二十四孝』
十種香の
場の幕明を見たるものは必ず
館の階段に長く
垂敷きたる
勝頼が
長袴の美しさを忘れざるべし。
浅倉当五が雪の子別れには窓の格子こそ
実に恩愛の
柵なれ。
謀叛人が降つて湧いて、
二の
丸へ
取詰めたやうな騒動だ。将軍の
住居は大奥まで
湧上つた。
長袴は
辷る、
上下は
蹴躓く、
茶坊主は転ぶ、女中は泣く。
追取刀、
槍、
薙刀。そのうち騎馬で
乗出した。
服は
長袴、各自が馬代の銀を献上し、平伏のままで謁した。