“てひど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手酷55.6%
手苛14.8%
手痛11.1%
手甚7.4%
手非道7.4%
手厳3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それについて内部の事情を知らない「世間」から氏はかなり手酷てひどい攻撃を受けたが、私達は氏の如き感情にゆたかな、理智に明るい人が
其代り又手苛てひどい領主や敵将に出遇であった日には、それこそ草を刈るが如くに人民は生命も取られれば財産も召上げられてしまう。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
岡田さんの事はお父さんとわたしとで当人たちに都合の好いようにしたんだから、余計な口をかずに黙って見ておいでなさいって。どうも手痛てひどくやられました
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あによめと二人で、米国の支店詰になって出張している兄の留守を預っていた、で、精神的にかなり手甚てひどい打撃を受けていた清三は、その静かな友の生活の蔭に慰を求めたのであった。
須磨寺附近 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
首の回らないほど高いカラを掛けて外国から帰って来た健三は、この惨澹みじめな境遇に置かれたわが妻子を黙って眺めなければならなかった。ハイカラな彼はアイロニーのために手非道てひどく打ち据えられた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
もしわれらの如き文学者にしてかくの如き事を口にせば文壇はこぞって気障きざ宗匠そうしょうか何ぞのように手厳てひど擯斥ひんせきするにちがいない。