手痛てひど)” の例文
「そりや当り前ださ。第一彼等の講義を聞いてもわかるぢやないか。話せるものは一人ひとりもゐやしない」と手痛てひどい事を平気で云つたには三四郎も驚ろいた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
岡田さんの事はお父さんとわたしとで当人たちに都合の好いようにしたんだから、余計な口をかずに黙って見ておいでなさいって。どうも手痛てひどくやられました
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
奥さんの言葉は少し手痛てひどかった。しかしその言葉の耳障みみざわりからいうと、決して猛烈なものではなかった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)