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ちゆうなごん
皆がそれを
見ると、
子安貝ではなくて
燕の
古糞でありました。
中納言はそれきり
腰も
立たず、
氣病みも
加はつて
死んでしまひました。
五番めの
石上の
中納言は
燕の
子安貝を
獲るのに
苦心して、いろ/\と
人に
相談して
見た
後、ある
下役の
男の
勸めにつくことにしました。
大伴の
大納言には
龍の
首についてゐる
五色の
玉、
石上の
中納言には
燕のもつてゐる
子安貝一つといふのであります。