“ちごまげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
稚児髷40.0%
稚子髷33.3%
児髷20.0%
稚髷6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いずれも前もって渡された洋行心得書を懐中ふところにし、成業帰朝の上は婦女の模範ともなれとの声に励まされ、稚児髷ちごまげに紋付振袖ふりそでの風俗で踏み出したとのことであるが
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
西洋人に日本の郷土色を知せるには便利だろうという実業家の心尽しだった。稚子髷ちごまげに振りそでの少女の給仕が配膳はいぜんを運んで来た。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
振袖立矢たてやの字、児髷ちごまげ、高島田、夜会むすびなどいう此家ここ出入ではいりの弟子達とはいたく趣の異なった、銀杏返いちょうがえしの飾らないのが、中形の浴衣に繻子しゅすの帯、二枚裏の雪駄穿せったばき、紫の風呂敷包
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
紫のきれのさげ髪と、白丈長しろたけなが稚髷ちごまげとにて、しずかにねりいで、やがて人形使、夫人、画家たちをあやしむがごとく、ばたばたとけ抜けて、花道の中ばに急ぐ。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)