“たいしょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
対蹠42.1%
大書26.3%
大処15.8%
太初10.5%
対処5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人間として、どっちが上か、それはわからない。両方が必死に闘ったのだ。何から何まで対蹠たいしょ的な存在だからな。
(新字新仮名) / 太宰治(著)
その点において、十一谷氏の擬古的な表現とは正に対蹠たいしょ的であり、私自身の好みから言えば、横光氏の努力の方が遥かに効果的だと思う。
昭和四年の文壇の概観 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
子寧しねい手をもて舌血ぜっけつを探り、地上に、成王せいおう安在いずくにあるの四字を大書たいしょす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
示寂の前夜、侍僧に紙を求めて、筆を持ち添えさせながら、「即心即仏、非心非仏、不渉一途、阿弥陀仏」と大書たいしょしたと云うのである。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
「君の云うのは、人道論だ。もっと大処たいしょから視てやらねば」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「たれが、そちの十手をはずかしめたか。わしは大処たいしょから考えてしておること。そちは、職分のてまえ、眼前の苦情をいうとるのじゃ。しかし将来になってみれば、そちの誠意も、わしの苦慮も、同じだったことが分ろう」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太初たいしょ以来、個々の部曲家門に専属した神が、だんだんと共同の神に化し、いわゆる分霊思想を発達せしめた傾向は、今にたゆみもなく続いている。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
太初たいしょ元年にようやくこれを仕上げると、すぐに彼は史記しき編纂へんさんに着手した。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
とにかく何事も事上錬磨れんまだよ。その意味で、私は、今日はいい機会にめぐまれたとさえ思っている。こんなことを言うと、君はそれを私の負けしみだと思うかもしれんが、しかし、けがたいものは避けがたいものとして、平気でそれを受け取って、その上でそれに対処たいしょするのが、ほんとうの自由だよ。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)