大書たいしょ)” の例文
その上には「一代の舞姫まいひめ赤星ジュリア一座」とか「堂々続演ぞくえん十七週間——赤き苺の実!」などとあざやかな文字で大書たいしょしてあるのが見えた。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
子寧しねい手をもて舌血ぜっけつを探り、地上に、成王せいおう安在いずくにあるの四字を大書たいしょす。帝ますます怒りて之を磔殺たくさつし、宗族そうぞく棄市きしせらるゝ者、一百五十一人なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かれは名簿をなげすて、もう一度ふかい息をして、床の間のほうに眼を転じたが、そこには、「平常心」と大書たいしょした掛軸かけじくが、全く別の世界のもののように、しずかに明るくたれていた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
示寂の前夜、侍僧に紙を求めて、筆を持ち添えさせながら、「即心即仏、非心非仏、不渉一途、阿弥陀仏」と大書たいしょしたと云うのである。玄浴主は、いかさま禅浄一如の至極境、と合槌あいづちを打つ。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
示寂の前夜、侍僧に紙を求めて、筆を持ち添へさせながら、「即心即仏、非心非仏、不渉一途、阿弥陀仏」と大書たいしょしたと云ふのである。玄浴主は、いかさま禅浄一如の至極境、と合槌あいづちを打つ。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)