“そのう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
園生85.7%
嗉嚢14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紺碧こんぺきの海に対し、渚にはまるで毒茸どくたけ園生そのうのように、強烈な色彩をもったシーショアパラソル、そして、テントがところせまきまでにぶちまかれる。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
今日もカスタニアンと云う黄いろい薔薇ばらがざくりと床の間の花瓶かびんに差されている。銀杏いちょうの葉、すこしこぼれてなつかしき、薔薇の園生そのうの霜じめりかな。
晩菊 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
このとり食物しよくもつなか不消化ふしようかなものがあれば嗉嚢そのうなかでまるめて、くちからすから、したには、かならず、さうした團子だんごのようなかたまりがつもつてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
こおろぎやおけらのような虫の食道には横道に嗉嚢そのうのようなものが付属しているが、食道直下には「咀嚼胃カウマーゲン」と名づける袋があってその内側にキチン質でできた歯のようなものが数列縦に並んでいる。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)