“ぜんご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
前後94.3%
禅語2.9%
前后1.4%
膳越1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
数年来鬱積うっせき沈滞せる者頃日けいじつようやく出口を得たる事とて、前後ぜんご錯雑さくざつ序次じょじりんなく大言たいげん疾呼しっこ、われながら狂せるかと存候ほどの次第に御座候。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
きたるに来所らいしょなく去るに去所きょしょを知らずとうと禅語ぜんごめくが、余はどの路を通って「塔」に着したかまたいかなる町を横ぎって吾家わがやに帰ったかいまだに判然しない。どう考えても思い出せぬ。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時、むこうの農夫室のうしろの雪の高みの上に立てられた高いはしらの上の小さなかねが、前后ぜんごにゆれ出し音はカランカランカランカランとうつくしく雪をわたって来ました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「可愛いいもんだな」長造が膳越ぜんごしに、お人形のような孫の寝顔をのぞきこんだ。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)