“来所”の読み方と例文
読み方割合
らいしょ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そもそもまた文三のひがみから出た蜃楼海市しんろうかいしか、忽然こつぜんとして生じて思わずしてきたり、恍々惚々こうこうこつこつとしてその来所らいしょを知るにしなしといえど、何にもせよ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
きたるに来所らいしょなく去るに去所きょしょを知らずとうと禅語ぜんごめくが、余はどの路を通って「塔」に着したかまたいかなる町を横ぎって吾家わがやに帰ったかいまだに判然しない。どう考えても思い出せぬ。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)