“せきと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:セキト
語句割合
堰止50.0%
赤兎31.3%
堰留12.5%
塞止6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かほどの処を攀上よじのぼるのに、あえて躊躇ちゅうちょするのではなかったが、ふとここまで来て、出足を堰止せきとめられた仔細しさいがある。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして、きょうは自分が、龐徳を誘うから、父の戦いぶりを見物しておれと告げて、愛馬赤兎せきとを、悠々両軍のあいだへ進めた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どうして?ッて、見たまえ、いつもは、手拭てぬぐいを当てても堰留せきとめられそうな、田の切目きれめが、薬研形やげんなりに崩込んで、二ツ三ツぐるぐると濁水にごりみずの渦を巻く。ここでは稲が藻屑もくずになって、どうどう流れる。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかし折角殊勝の世界に眼を着け、一旦それにむかって突進しようと心ざした者共が、此の一関いっかん塞止せきとめられてむを得ずに、躊躇ちゅうちょし、徘徊はいかいし、遂に後退するに至るものが、何程どれほど多いことであろうか。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)