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ずゐしん
欺きて三千三百兩の
金子を
掠め取り
其後切首多兵衞が世話を以て嘉川主税之助方へ
隨身なし
追々申立たる如くの
惡意を
聞及びしゆゑ家來に
召抱へたく
遙々此處まで參りしなり
聊かの金子などに心を
掛る事なく
予に
隨身なすべし
追ては五萬石以上に取立て大名にし
遣はすべし
迷を
着したるは遠藤屋彌次六一號
鵞湖山人なり
孰も
整々として控たれば四人の者は思はず
發と計りに
平伏す時に天一坊
聲清爽に其方共此度予に
隨身せんとの願ひ
神妙に存ずるなり
依父上より
賜はりし
證據の御品拜見さし許し主從の
盃取らすべしとの
詞の下藤井左京は彼二品を