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しょうとくたいし
「そうじゃ、
聖徳太子と、そのおん母君、お
妃、三尊の
御墳がある太子
廟へ
詣でて、七日ほど、
参籠いたしたい」
寛宝三年の四月十一日、まだ東京を江戸と申しました頃、
湯島天神の
社にて
聖徳太子の
御祭礼を致しまして、その時大層
参詣の人が出て
群集雑沓を
極めました。
お
厩の
戸の
前でお
生まれになったというので、
皇子のお
名を
厩戸皇子と
申し
上げました。
後に
皇太子にお
立ちになって、
聖徳太子と
申し
上げるのはこの
皇子のことでございます。