“こうぼく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
香木63.2%
紅木10.5%
香墨10.5%
公僕5.3%
厚朴5.3%
坑木5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
香木こうぼくの車を造らせるやら、象牙ぞうげの椅子をあつらえるやら、その贅沢を一々書いていては、いつになってもこの話がおしまいにならない位です。
杜子春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
譚は鴇婦と話したのち、大きい紅木こうぼくのテエブルヘ僕と差向いに腰を下ろした。それから彼女の運んで来た活版刷の局票の上へ芸者の名前を書きはじめた。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私はここで老舗しにせ鳩居堂きゅうきょどうなどがひさ香墨こうぼくなどのことも言い添えるべきでありましょう。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
家康という人は力ずくで人の天下をとるべき性質の人ではないので、よい番頭、よい公僕こうぼく、そういう人で、議会政治の政治家としては保守党の領袖りょうしゅうなどにまア似合う人だ。
家康 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
分家伊沢の伝ふる所に従へば、榛軒は厚朴こうぼくを愛したので、名字号皆義を此木に取つたのだと云ふ。厚朴の木を榛と云ふことは本草別録に見え、又急就篇きふしゆへん顔師古がんしこの註にもある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
嘉吉は鉱山の坑木こうぼくかかりではもう頭株かしらかぶだった。それに前は小林区しょうりんく現場監督げんばかんとくもしていたので木のことではいちばん明るかった。
十六日 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)