“ほおのき”の漢字の書き方と例文
語句割合
厚朴100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去年と同じ家のベランダに出て、軒にかぶさる厚朴ほおのきの広葉を見上げ、屋前に広がる池の静かな水面を見おろしたときに、去年の夏の記憶がほんの二三日前のことであったようによみがえって来た。
あひると猿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
樺や栃や厚朴ほおのき板谷いたやなどの健やかな大木のこんもり茂った下道を、歩いている人影も自動車の往来もまれである。自転車に乗った御用聞きが西洋婦人をよけようとしてぬかるみにすべってころんだ。
軽井沢 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)