“けんてき”の漢字の書き方と例文
語句割合
涓滴100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると何処どこからともなくちょろ/\と涓滴けんてきのしたゝる音が聞えて来ました。
金色の死 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わたくしは前に優善が父兄とたしみを異にして、煙草をんだということを言った。しかし酒はこの人の好む所でなかった。優善も良三も、共に涓滴けんてきの量なくして、あらゆる遊戯にふけったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
つなおろして岩角を攀登はんとし、千辛万苦つゐに井戸沢山脈の頂上てうじやういたる、頂上に一小窪あり、涓滴けんてきの水あつまりてながれをなす、衆はじめて蘇生そせいの想をなし、めしかしぐを得たり、はからざりき雲霧漸次にきた
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)