“くだものや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
果物屋83.3%
菓物屋16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、そのみなと景色けしきや、まちさまや……小路こうじかどには、たばこがあって、果物屋くだものやがあって、あかはたっている酒場さかばのあることも、はなしました。
お父さんの見た人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「暑い夏の夜市中を通っておるとむくむくと物のにおいが鼻をく、肴屋さかなや果物屋くだものやも酢屋もまたごみための匂いも交って鼻を衝く。空にはうん気につつまれた夏の月が出ております。」
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
肩にかついだささの枝には草の穂で作ったふくろうが踊りながらぶら下がって行く。おおかた雑子ぞうしヶ谷へでも行ったのだろう。軒の深い菓物屋くだものやの奥の方に柿ばかりがあかるく見える。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
陛下に菓物屋くだものやをおひらきなさるよう平気でおすすめ出来るほどの大偉人にちがいございませぬ。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)