“くさず”の漢字の書き方と例文
語句割合
草摺100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かわ草摺くさずり、旗差物はたさしものまく裁縫さいほう鎧下着よろいしたぎ、あるいはこまかいつづれにしき、そのほか武人ぶじん衣裳いしょうにつく物や、陣具じんぐるいをつくるものばかりがみ、そして
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが一方の鍬形が、真ん中どころから折れていた。鎧もまさしく着けていた。しかし草摺くさずりは千切れていた。よろい直垂ひたたれも着ているが、あちこちを鼠に喰われていた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
妻は茶の間の縁側えんがわに坐り、竹の皮のよろいこしらえていた。妻のいまわりはそのために乾皮ひぞった竹の皮だらけだった。しかし膝の上にのせた鎧はまだ草摺くさずりが一枚と胴としか出来上っていなかった。
死後 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ここの渓流けいりゅうでは砂金さきんがとれる、砂金をうってよろい小太刀こだち金具かなぐをつくる少女があり、そうかと思うと、かわをついで絹糸きぬいとで、武具ぶぐ草摺くさずりをよろっているうちも見える。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)