“きゅうす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
急須79.1%
吸子11.6%
久須2.3%
休焉2.3%
休矣2.3%
茶瓶2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
机一つと米櫃こめびつ一つ置いてある。側は土間になって居る。土間には轆轤ろくろ台と陶土、出来上った急須きゅうすや茶碗も五つ六つ並んでいる。
ある日の蓮月尼 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と茶盆に眼を着け、その蓋を取のけ、ひややかなる吸子きゅうすの中を差覗さしのぞき、打悄うちしおれたる風情にて
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「いいえ。当も何もつかないわ。」と君江は久須きゅうすの茶を湯呑につぎながら
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
鳴らしたら、万事休焉きゅうすです、今に私が呼吸の根を止める道具を持って来ますから
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
もし彼が日本を離れたら万事休矣きゅうすです。私はどんなことがあっても彼が日本にいるうちにやっつけてしまわねばなりません。私は気が気ではありませんでした。
死者の権利 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
晴衣はれぎ亘長ゆきたけを気にしてのお勢のじれこみがお政の肝癪かんしゃくと成て、廻りの髪結の来ようの遅いのがお鍋の落度となり、究竟はては万古の茶瓶きゅうすが生れも付かぬ欠口いぐちになるやら、架棚たな擂鉢すりばち独手ひとりで駈出かけだすやら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)