“打悄”の読み方と例文
読み方割合
うちしお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
打悄うちしおれた、残んの嫁菜花よめなの薄紫、浅葱あさぎのように目に淡い、藤色縮緬ちりめんの二枚着で、姿の寂しい、二十はたちばかりの若い芸者を流盻しりめに掛けつつ
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
聞いてみれば、敢えて、盛綱の罪というのでもないので、何で彼が面目なげに打悄うちしおれているのか、その愚直さがおかしくなった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜になって、息子が山荘庵の地主から使つかいが来て、呼び出されて行ったが、二時間ばかりすると打悄うちしおれて帰って来た。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)