“うちしお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打萎52.6%
打悄47.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……ですが……私はとても、そんな出世の出来る者では御座いません」と急にお玉は打萎うちしおれた。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
母屋へ行って支配人の常吉に逢ってみると、これも恰幅かっぷくの好い五十男で、ひどくおいの勇次郎の死んだのが打撃だったらしく、大きな身体で打萎うちしおれているのは気の毒でした。
夜になって、息子が山荘庵の地主から使つかいが来て、呼び出されて行ったが、二時間ばかりすると打悄うちしおれて帰って来た。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)
と兵馬はいいかけて、また打悄うちしおれてしまいます。実際、今の兵馬の場合は金の問題で、怨みもない人をあやめようと決心を起したのも、せんじつめればそれです。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)