“かくしや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
客車50.0%
客舎37.5%
擱砂12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前大統領は手提鞄をさげながらのつそり客車かくしやに入つて往つた。すると、擦れ違ひに出て来た列車長は、がらんとしたプラツトフホウムを見渡しながら不思議さうにぼやいた。
我がリヒヤード・ワグネルも亦、愛妻ミンナと愛犬ルツスをひきゐ、飄然へうぜんとして祖国を去つて巴里パリーに入るや、淋しき冷たき陋巷ろうかう客舎かくしやにありてつぶさに衣食の為めに労苦をめぬ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
隅田川の半分も無い運河の幅は、しば/\八千トンの𤍠田丸を擱砂かくしやさせ、その度に御納戸色おなんどいろの水が濁つた。河底かはぞこ饂飩粉うどんこの様に柔かいし船の速力も三分の一に減ぜられて居るので擱砂かくしやしても故障は無い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)