“うらわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浦曲66.7%
浦和14.3%
浦囘4.8%
浦回4.8%
浦端4.8%
浦輪4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼にここから見た打出うちでの浜の光景が、畳と襖一面にぶち抜いて、さざなみや志賀の浦曲うらわの水がお銀様の脇息きょうそくの下まで、ひたひたと打寄せて来たのでありました。
きのう汽車の窓から見ておいた浦和うらわ付近の森と丘との間を歩いてみようと思ったのである。
写生紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
一六一此の浦回うらわの波に身を投げしことを、世の哀れなるためしとて、いにしへの人は歌にもよみ給ひてかたり伝へしを、翁がをさなかりしときに、母のおもしろくかたり給ふをさへ
ある人の言葉に、ほととぎすはいて天主台のほとりを過ぎ、五月さつきの風は茅渟ちぬ浦端うらわにとどまる征衣を吹いて、兵気も三伏さんぷくの暑さにみはてた、とある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それは春の日のことで、霞める浦輪うらわには、寄せる白波のざわざわという音ばかり、磯の小貝は花のように光っているのどかさだった。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)