“うちかたむ”の漢字の書き方と例文
語句割合
打傾100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まぶしさうに仰向あをむいた。つきとき川浪かはなみうへ打傾うちかたむき、左右さいう薄雲うすぐもべては、おもふまゝにひかりげ、みづくだいて、十日とをかかげ澄渡すみわたる。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
取つて着けたやうなみ方だから、見ると、もの/\しいまでに、打傾うちかたむいて一口ひとくち吸つて
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さらば、といって、土手の下で、分れぎわに、やや遠ざかって、見返った時——その紫の深張ふかばりを帯のあたりで横にして、少し打傾うちかたむいて、黒髪くろかみかしらおもげに見送っていた姿を忘れぬ。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)