“うえこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上越55.6%
栽込22.2%
植込22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細作かんじゃの名手、放火つけびの上手、笛の名人、寝首掻きの巧者、熊坂長範くまさかちょうはん磨針太郎すりはりたろう壬生みぶの小猿に上越うえこすほどの、大泥棒もおりまするじゃ」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
庭の一隅いちぐう栽込うえこんだ十竿ともとばかりの繊竹なよたけの、葉を分けて出る月のすずしさ。月夜見の神の力の測りなくて、断雲一片のかげだもない、蒼空あおぞら一面にてりわたる清光素色、唯亭々皎々ていていきょうきょうとしてしずくしたたるばかり。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
と——もみかえで植込うえこみを縫って飛び石伝いにカラカラと、庭下駄の音がそこへ急いで行く。すぐ後から二人の影、一人は由造、一人は今早駕を下りたばかりの唐草銀五郎である。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)