“いあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
居合31.6%
射中21.1%
射当15.8%
咿唖10.5%
射浴10.5%
射的5.3%
鋳上5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし帆村探偵がそこに居合いあわせたなら、どっちが本当の怪塔王かを言いあてたことでしょう。その帆村探偵はこの塔の中にいるはずですが、まだ姿をみせません。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しかるにヒコクニブクの命の放つた矢はタケハニヤスの王に射中いあてて死にましたので、その軍が悉く破れて逃げ散りました。
いや、自分のつるをはなれたが、谷間へ落ちたものか、まと射当いあてたものかぐらいなことは、がえりのとたんに、この手もとへ感じるものでござる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はるかの雑木ばやしに咿唖いあと鳴きわたる烏群の声、地に長い痩竹そうちくの影、裏に水を汲むはねつるべの音、かまどの煙、膳立てのけはい——浮世の普通なみに、もの悲しくあわただしいなかに
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「どうだ、おれの計略は、名人が弓を引いて、ける鳥を射的いあてたようにあたったろうが」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
続いて起ったのは、実業家の林敬五郎はやしけいごろうでした。四十前後の鋼鉄で鋳上いあげたような精悍な感じのする男で、無髥むぜんの唇を拭きながら、張り切った調子で始めます。