“射当(いあ)” の例文
また釣瓶落(つるべお)ちに墜(お)ちるという熟柿(じゅくし)のように真赤な夕陽が長い睫(まつげ)をもった円(つぶ)らな彼女の双(そう)の眼を射当(いあ)てても、呉子さんの姿は
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いや、自分の弦(つる)をはなれた矢(や)が、谷間へ落ちたものか、的(まと)を射当(いあ)てたものかぐらいなことは、弓(ゆ)がえりのとたんに、この手もとへ感じるものでござる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いったい、あの男は、郷里にいた時分は、毎日、女を射当(いあ)てに、狩猟には出る、衣装を誇って、村の酒屋は飲みつぶして歩くといったふうで、まあ、不良少年の大将みたいなものだったのさ。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)