“あるひと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
或人90.0%
某人10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或人あるひととふていはく、雪のかたち六出むつかどなるはまえべんありてつまびらか也。雪頽なだれは雪のかたまりならん、くだけたるかたち雪の六出むつかどなる本形ほんけいをうしなひて方形かどだつはいかん。
みちにて弟子たちに問ひて言ひたまふ「人々はわれを誰と言ふか」答へて言ふ「バプテスマのヨハネ、或人あるひとはエリヤ、或人は預言者の一人」また問ひたま
(新字新仮名) / 太宰治(著)
某人あるひとが「安芸あき厳島いつくしま弁財天べんざいてんへ、火のものを絶って祈願をめると、必ず覚えがよくなる」と云って教えた。尊は十二三であった。
神仙河野久 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
謙蔵はまた某人あるひとからじぶんが女から指環を頼まれた家は、最後にむすめの住んでいた家であったと聞かされた。謙蔵は私の知りあいの某宗教家の変名である。
指環 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)