“あせり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
焦躁40.0%
焦心20.0%
焦慮20.0%
汗入10.0%
焦燥10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
答「いや、さいごには、その滅失を取り戻そうとなされた焦躁あせりが、直義ただよしさまを、あんな思いきッた御処置になされた、第一の御理由であったように思われまする」
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頼母は焦心あせりを感じて来た。それで、ジリジリと、縁側の方へ歩み寄りながら
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
われらはただ二つのっている。そうしてその二つの眼は二つながら、昼夜ちゅうやともに前を望んでいる。そうして足の眼に及ばざるを恨みとして、焦慮あせり焦慮あせって、汗を流したり呼息いきを切らしたりする。
いもに恋ひ汗入あせりの山をこえ来れば春の月夜にかり鳴きわたる
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
ただ焦燥あせりに焦燥ってばかりいる今の自分が、恨めしくもありまた気の毒でもあった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)