する)” の例文
幅のあつい西洋髪剃かみそりで、あごと頬をだんになつて、其するどいが、かゞみうらひらめく色が、一種むづがゆい様な気持をおこさした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
殘らず白状はくじやうすべしとするどく問糺とひたゞされしかば段右衞門は此時このときはじめてハツトいつ歎息たんそくなしまこと天命てんめいは恐ろしきものなり然ば白状つかまつらんと居なほり扨も權現堂ごんげんだうつゝみに於て穀屋平兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかし宗助の様子にどこと云って、ひとを激させるようなするどいところも、みずからを庇護かばうようないやしい点もないので、ってかかる勇気はさらに出なかった。ただ
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御助け下され有難く御禮言葉ことばに盡し難し少々は打疵うちきずを受たれども然までの怪我にも是なしと云ながら女房は後藤を熟々よく/\るに月代さかやき蓬々ぼう/\はえまなこするどき六尺有餘の大男なれば又々仰天なし一旦命を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三四郎は必定ひつじょう喧嘩と思ひ込んだ。風呂敷包をげた儘、仕切りの唐紙からかみするどく一尺許けてきっと覗き込んだ。広田先生が茶の袴を穿いた大きなをとこに組みかれてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御互おたがい身躯からだがすれすれに動く。キキーとするどい羽摶はばたきをして一羽の雉子きじやぶの中から飛び出す。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼の胸のうちにするどく働らいてゐなかつたなら、彼はそれから以後の事情を打ち明ける事の代りに、先達ての告白を再び同じへやのうちに繰り返して、単純なる愛の快感のもと
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
真珠貝は大きななめらかなふちするどい貝であった。土をすくうたびに、貝の裏に月の光が差してきらきらした。湿しめった土のにおいもした。穴はしばらくして掘れた。女をその中に入れた。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はだ筋肉きんにくさむかぜ抵抗ていかうして、一時いちじ緊縮きんしゆくするやうふゆ心持こゝろもちするどくるうちに、ある快感くわいかんおぼえたので、宗助そうすけ御米およねもあゝうちにばかりいてはくない、氣候きこうくなつたら
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いやなかなか機鋒きほうするどい女で——わしの所へ修業に来ていた泰安たいあんと云う若僧にゃくそうも、あの女のために、ふとした事から大事だいじ窮明きゅうめいせんならん因縁いんねん逢着ほうちゃくして——今によい智識ちしきになるようじゃ
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼のあたまが普通以上にするどくつて、しかも其するどさが、日本現代の社会状況のために、幻像イリユージヨン打破の方面にむかつて、今日迄多く費やされたのと、それから最後には、比較的金銭に不自由がないので
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そのにほひが六でふてゐる御米およねはな時々とき/″\かよつた。彼女かのぢよ官能くわんのう當時たうじそれほどするどくなつてゐたのである。しばらくしてから、宗助そうすけなにかんがへたか、ちひさい位牌ゐはい箪笥たんす抽出ひきだしそこ仕舞しまつてしまつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
小六ころくあに平氣へいき態度たいどこゝろうちでは飽足あきたらずながめた。しか宗助そうすけ樣子やうす何處どこつて、ひとげきさせるやうするどいところも、みづからを庇護かばやういやしいてんもないので、つてかゝ勇氣ゆうきさらなかつた。たゞ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
手帛ハンケチが三四郎のかほまへた。するどいかほりがぷんとする。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)