“必定”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひつじょう66.7%
ひつぢやう13.3%
てっきり6.7%
きっと5.7%
きつと2.9%
かならず1.0%
ひつじやう1.0%
ひつぜう1.0%
ひつぢゃう1.0%
ひつぢよう1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから草を結んで蓑を作った歴史は甚だ古い。だが蓑は日本で生れたものか、これも必定ひつじょう支那からおそわった技であったと考えられる。
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
必定ひつぢやう悪魔波旬はじゆん仕業しわざ。……(忽ち南蛮寺の門に気付きて)あれ、此処は邪法の窟宅くつたく、南蛮寺の門前なるよな。さてこそ必定邪法の手練てれん……
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
はたせる哉、鴎外は必定てっきり私が自己吹聴のため、ことさらに他人の短と自家の長とを対比して書いたものと推断して、怫然むっとしたものと見える。
鴎外博士の追憶 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
如何どうして又、こんな処で会ったろう。彼女あれ必定きっと僕と気がいたに違いない。お正さん僕は明日朝出発たちますよ。」
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
そればかりでは無い、必定きつとまた人のことを何とかかんとか——あゝ、あゝ、素性うまれが素性なら、誰が彼様な男なぞの身の上を羨まう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
聞れしからば必定かならずほか盜賊たうぞくあるべきにより早々さう/\詮鑿せんさくすべし窮屈きうくつながら今少し辛抱しんばうせよといたはられ又々牢屋らうやへ下げられけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
惡太郎共に紙や色鉛筆の賄賂わいろを使うて阿諛へつらふやうな不憫ふびんな眞似もするだらうがなどと子供の上に必定ひつじやう起らずにはすまされない種々の場合の悲劇を想像して、圭一郎は身をかれるやうな思ひをした。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
彼等かれら日本帝國につぽんていこくために、いまかゝ戰艇せんてい竣成しゆんせいしたとつたら、けつしてもくしてはりません、必定ひつぜう全力ぜんりよくつくして、掠奪りやくだつ着手ちやくしゆしませうが、其時そのときうごいては天下てんか無敵むてきこの電光艇でんくわうてい
必定ひつぢゃうなにかと行屆ゆきとゞかぬがちであらうわい。え、こりゃ、むすめはロレンス御坊ごばうところたか?
あゝなに御存ごぞんじなしにのやうによろこんでお出遊いであそばすものを、かほさげて離縁状りゑんじようもらふてくだされとはれたものか、かられるは必定ひつぢよう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)