“きつと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キツト
語句割合
屹度88.6%
必定2.9%
吃度2.9%
必然2.9%
急度1.0%
屹然1.0%
決而1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるひ屹度きつと、及第の通知が間違つてゐたのではないかと、うつたへるやうにして父兄席を見ると、木綿の紋付袴もんつきはかまの父は人の肩越しに爪立つまだ
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
成程なるほどこんなはなしいてるとはらいたやうでもある。まして沈默家ちんもくか特長とくちやうとして義母おつかさん必定きつとさうだらうと
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ママ本さんは平生ふだんきたない風をして居つて顔付も恐ろしい様な人だつたが、此間は顔も奇麗に肥え大変立派になつて入らつしやつた、吃度きつと死花が咲いたのでせう、間もなく没くなられたと云ひました
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
『嘘なもんか。實際だよ。』と松公はひとりで笑つて、『第一おれは金さんに濟まないと云ふ、其も有るからね。が、どつちにしても行く。今夜必然きつと行く。』と胡散うさんくさい目色めつきをして、女を見下みおろす。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
もらひ請其儘我が家へもどり翌日返書は小夜衣へとゞけしが此機について何か一仕事しごとありさうな物と心の内に又もや奸智をめぐらして急度きつと一ツの謀略はかりごと
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
申立てしも今聞とほりなり眞直まつすぐに申立よ此上つゝかくすに於ては急度きつと申付るぞと聞て善右衞門ヘイ明白めいはくに申上ます私しは然樣さやうなる者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
審問しんもんすゝめることが出來できない』と王樣わうさまきはめて嚴格げんかくこゑで、『陪審官ばいしんくわんのこらずその位置ゐちふくするまでは——のこらず』とすこぶことばつよめて繰返くりかへし、屹然きつとあいちやんのはう御覽ごらんになりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
穀物が第一膏而已のみに相成候趣に御座候、今より二ヶ月も相立候得ば必病氣をのぞき可申と、口を極めて申居候。此度は決而きつと全快仕可申候間御安心可成候。此度荒々あら/\病氣の所行なりゆきも申上置候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)