必然きつと)” の例文
何処の学校でも、校長は鯰髯の高麗人で、議論をすると必然きつと敗けるものと見える。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『嘘なもんか。實際だよ。』と松公はひとりで笑つて、『第一おれは金さんに濟まないと云ふ、其も有るからね。が、どつちにしても行く。今夜必然きつと行く。』と胡散うさんくさい目色めつきをして、女を見下みおろす。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
この事は必然きつと父が彼女に秘密に私としめし合せてやつたことに違ひないと怨言うらみを言つたこと、且つ会ふ人毎に弁解して歩いたこと、そして、それが為に父と母との間に暫くの間不和が生じたこと
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)