“雉子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きじ74.6%
きぎす16.2%
きゞす5.4%
きぎし2.3%
さじ0.8%
キヾシ0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、机の上にあった兵馬の置手紙を見て、はアとうなずいたきりで、深くは念頭にとめず、やがて、御持参の雉子きじで酒を飲みはじめたようです。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
立ち並ぶそれらの大樹の根本をふさ灌木かんぼくの茂みを、くぐりくぐってあちらこちらに栗鼠りすや白雉子きじ怪訝けげんな顔を現わす。
決闘場 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と、ザッザッと異様な音がしたので、新子がドキッとして、思わず準之助氏の方へ肩を寄せると、こみちのすぐ傍から、一羽の雉子きじが飛び出した。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
かおかおと啼くは鴉、ぴよぴよと啼くは雛鶏ひなどり、雀子はちゆちゆとさへづり、子を思ふ焼野の雉子きぎす、けんけんと高音たかねうつ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
寄つてお出でよと甘へる声も蛇くふ雉子きぎすと恐ろしくなりぬ、さりとも胎内十月とつきの同じ事して、母の乳房にすがりし頃は手打々々てうちてうちあわわの可愛げに
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
見ればいぬる日鷲郎と、かの雉子きぎすを争ひける時、間隙すきを狙ひて雉子をば、盗み去りし猫なりければ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
つておでよとあまへるこゑへびくふ雉子きゞすおそろしくなりぬ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お父さまは敏ちやんの寢顏を打戍うちまもり乍ら仰有おつしやいます「圭一郎に瓜二つぢやなう」とか「燒野の雉子きゞす、夜の鶴——圭一郎は子供の可愛いといふことを知らんのぢやらうか」とか。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
その後、俳句や川柳の會へ出初めて、自分の號を、自分で雉子郎とつけたのは、燒野の雉子きゞす、夜の鶴といふ古くさいむかしのことばどほりな母にたいして、自分も、古い子どもで居ようといふ氣もちからであつた。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
春の陽を豊かに浴びてさつ鳥雉子きぎしもはら砂浴びてゐる
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
つ鳥 雉子きぎしとよむ。
雉子きぎし立ちはばかり、
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あんなにいうんだから、仲間にしてやってくださいよ。桃太郎だって犬、猿、雉子さじの家来が三人、辻講釈できくと、西遊記の三蔵法師にもけらいは三人、孫悟空そんごくう猪八戒ちょはっかい沙悟浄さごじょう
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
をち方のあは雉子キヾシとよもさず……
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)