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黝朱
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うるみ
金と
黝朱の羽根の色をした
鳶の子が、ちょうどこの
対いの
角の
棒杭に
止っていたのを
観た七、八年前のことを
憶い出したのである。
その
向うの空のぬれた
黝朱の乱雲、それがやがては
褐となり、黄となり、朱に
丹に染まるであろう。日本ラインの夕焼けにだ。
雲かとも山かとも思ふ地の
黝朱蒙古は
曠し日も落ちはてぬ
塵ひとつ月に留めじと思ふなり
黝朱の
塗の
清の
文机
塵ひとつ月に留めじと思ふなり
黝朱の
塗の
清の
文机