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黒痣
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くろあざ
ふりがな文庫
“
黒痣
(
くろあざ
)” の例文
皆まで聞かずに、勘次の押さえている味噌松の両袖を、何思ったか藤吉はめりめりと
挘
(
むし
)
り取った。と、裸かの右腕に
黒痣
(
くろあざ
)
のような前歯の跡。
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
彼の
片頬
(
かたほほ
)
には見るも恐ろしい
蟹
(
かに
)
のような形をした
黒痣
(
くろあざ
)
がアリアリと浮きでていた。これこそ
噂
(
うわ
)
さに名の高い
兇賊
(
きょうぞく
)
痣蟹仙斎
(
あざがにせんさい
)
であると知られた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
笑いもせず厭な顔もせず、左半面額から頤まで、ペッタリ墨でも塗ったように、
黒痣
(
くろあざ
)
のある妖怪のような顔を、無表情にして三十郎は坐った。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
明智はふと口を
噤
(
つぐ
)
んだ。その時丁度死人の咽喉が現れ、そこの皮膚に不思議な
黒痣
(
くろあざ
)
が見えた。明かに指でつかんだ
痕
(
あと
)
なのだ。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
左のこめかみから頬へかけて太い
黒痣
(
くろあざ
)
ができている。みるみる黒痣はふくれ上がる。竹刀で喰らわされた痕である。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
半面
黒痣
(
くろあざ
)
の浪人が、これも馬に乗ってついて行くという妖怪画めいた風景も、咎められずに過ぎて行った。
猫の蚤とり武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
痣
漢検1級
部首:⽧
12画
“黒”で始まる語句
黒
黒子
黒繻子
黒人
黒煙
黒白
黒雲
黒檀
黒髪
黒奴