“鳴過”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なきす50.0%
なきすぐ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのかたわら尻端折しりぱしょりの男一人片手を上げて網船賑ふ河面かわづらかたを指さしたるは、静に曇りし初夏の空に時鳥ほととぎすの一声鳴過なきすぎたるにはあらざるか。時節はいよいよ夏のさかりとなれり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
雨はこの時漸くれて、軒の玉水絶々たえだえに、怪禽かいきん鳴過なきすぐる者両三声さんせいにして、跡松風の音颯々さつさつたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)