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高野聖
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こうやひじり
ふりがな文庫
“
高野聖
(
こうやひじり
)” の例文
或人の云、中世
渡扉
(
とび
)
法師此所に住居す。俗渡扉を呼びて
高野聖
(
こうやひじり
)
といふ。仍而此名ありと。云云。然否哉。
俗法師考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
文字には夜道怪と書いて
子取
(
ことり
)
の名人のごとく伝えられるが、じつはただの人間の少し下品な者で、中世
高野聖
(
こうやひじり
)
の名をもって諸国を修行した法師すなわち
是
(
これ
)
である。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
泉鏡花
(
いずみきょうか
)
子の『
高野聖
(
こうやひじり
)
』は、その中の
幻異志
(
げんいし
)
にある『
板橋三娘子
(
はんきょうさんろうし
)
』から出発したものである。
怪譚小説の話
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
明治三十年から、三十二、三年にかけて「
辰巳
(
たつみ
)
巷談」「
湯島詣
(
ゆしまもうで
)
」「
高野聖
(
こうやひじり
)
」などは、ほとんど暗誦するほどに読んだし、鏡花ばりで作文を書いたり、新聞に載った短文までも切り抜いた。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
高野聖
(
こうやひじり
)
はこのことについて、あえて別に
註
(
ちゅう
)
して
教
(
おしえ
)
を
与
(
あた
)
えはしなかったが、翌朝
袂
(
たもと
)
を分って、
雪中山越
(
せっちゅうやまごえ
)
にかかるのを、
名残惜
(
なごりお
)
しく見送ると、ちらちらと雪の降るなかを
次第
(
しだい
)
に高く坂道を
上
(
のぼ
)
る聖の姿
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
それからなお一段と遠方の売買には、
高野聖
(
こうやひじり
)
という旅僧が参与した時代もあった。高野聖は一名を
呉服聖
(
ごふくひじり
)
とも謂い、江戸の呉服町などはこの呉服聖が開いたと、『
慶長見聞集
(
けいちょうけんもんしゅう
)
』
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“高野聖”の解説
高野聖(こうやひじり)は、中世に高野山を本拠とした遊行者。日本の中世において、高野山から諸地方に出向き、勧進と呼ばれる募金活動のために勧化、唱導、納骨などを行った僧侶。ただしその教義は真言宗よりは浄土教に近く、念仏を中心とした独特のものだった。
(出典:Wikipedia)
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
聖
常用漢字
小6
部首:⽿
13画
“高野”で始まる語句
高野
高野山
高野槇
高野豆腐
高野槙
高野長英
高野村
高野領
高野衆
高野路