高波たかなみ)” の例文
もう真夜中まよなかであろう、風はないほうだがかなり高波たかなみ。パッと、みよしにくだけるうしおの花にもうもうたるきりが立ってゆく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の或者あるものは、高波たかなみのやうに飛び、或者はあみを投げるやうに駆け、と行き、さっと走つて、ほしいままに姉の留守の部屋をあらすので、悩みわずらふものはただ小児こどもばかりではない。
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)