“駟馬(しば)” の例文
鞭聲(べんせい)の反響に、近き山の岩壁を動かして、駟馬(しば)の車を驛舍の前に駐(とゞ)むるものあり。車座の背後(うしろ)には、兵器(うちもの)を執りたる從卒數人(すにん)乘りたり。
斯うして汝等と同じ安泊(やすどまり)に煤(くす)ぶりおるが、伊勢武熊は牛飼君の股肱(ここう)ぢやぞ。牛飼君が内閣を組織した暁は伊勢武熊も一足飛に青雲に攀ぢて駟馬(しば)に鞭(むちう)つ事が出来る身ぢや。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
晏子(あんし)、齊(せい)の相(しやう)と爲(な)り、出(い)づ。其(その)(五六)御(ぎよ)の妻(つま)、(五七)門間(もんかん)より其夫(そのをつと)を窺(うかが)ふ。其夫(そのをつと)、相(しやう)の御(ぎよ)と爲(な)り、(五八)大蓋(たいがい)を擁(よう)し、(五九)駟馬(しば)に策(むちう)ち、(六〇)意氣揚揚(いきやうやう)として甚(はなは)だ自得(じとく)せり。