露路ろぢ)” の例文
同盟書林どうめいしよりんといふ大きい本屋の前を通りすぎて、少しいつてから、東へはいるせまい露路ろぢ中に克巳の家はありました。
(新字旧仮名) / 新美南吉(著)
二人ふたり追分おひわけの通りを細い露路ろぢに折れた。折れるとなかいへが沢山ある。くらみち戸毎こごとの軒燈が照らしてゐる。其軒燈のひとつの前にとまつた。野々宮は此奥にゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それと長吉ちようきちこゑをかくれば丑松うしまつ文次ぶんじそのの十餘人よにん方角はうがくをかへてばら/\と逃足にげあしはやく、うら露路ろぢにかゞむもるべし、口惜くやしいくやしい口惜くやしい口惜くやしい、長吉ちようきち文次ぶんじ丑松うしまつ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)