ぶるひ)” の例文
寒さは寒し恐しさにがた/\ぶるひ少しもまず、つひ東雲しのゝめまで立竦たちすくみつ、四辺あたりのしらむに心を安んじ、圧へたる戸を引開くれば、臥戸ふしどには藻脱もぬけの殻のみ残りて我も婦人も見えざりけり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)