だか)” の例文
雨の日の無為しょうことなし、物見高い江戸っ児の群が噪いで人だかりは増す一方、甘酒屋が荷を下ろしていたが実際相当稼ぎになるほどの大人気。
それ故に人だかりのする営業者や、或いは富有なるものの祝儀不祝儀の際などに、宿の者に一定の金を与えるのは、つまりこれに対する報酬で
賤民概説 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
函の廻りは黒山のような人だかりなのであったが、なるほどよく見れば確かにそれは木乃伊に違いなかったであろう。決して生々なまなましい人間の屍体なぞではなかった。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
煙草屋の店先に三四人ひとだかりしてゐる
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
とんがり長屋の入口は、わいわいいう人だかり……。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)