“隈取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くまど91.7%
くまどり5.6%
クマド2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
色の複雑な隈取くまどりがあって、少し離れて見ると何色ともはっきり分らないで色彩の揺曳ようえいとでも云ったようなものを感じる花とがある。
雑記帳より(Ⅱ) (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
来青花そのおほいさ桃花の如く六瓣にして、其の色はくわうならずはくならず恰も琢磨したる象牙の如し。しかして花瓣の肉はなはだ厚く、ほのかに臙脂の隈取くまどりをなせるは正に佳人の爪紅つまべにを施したるに譬ふべし。
来青花 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
最も此隈取クマドりは支那劇に在るのであります。恐らく其の源は支那劇であらうと思ひます。大体之で能と歌舞伎の事は申しましたから、之位にして置きます。
日本演劇の特質 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)