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陥欠
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かんけつ
ふりがな文庫
“
陥欠
(
かんけつ
)” の例文
文学の目的が直接にこの
弊
(
へい
)
を救うにあるかどうかは問題外としても情操文学がこの
陥欠
(
かんけつ
)
を補う効果を有し得る事はたしかであります。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
でこう云う事は、何か
陥欠
(
かんけつ
)
があると起るもので、事件その物を見ると何だか生徒だけがわるいようであるが、その真相を極めると責任はかえって学校にあるかも知れない。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いないとみずから欺いているのだ。——どんな社会だって
陥欠
(
かんけつ
)
のない社会はあるまい」
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
元来は
静
(
せい
)
であるべき
大地
(
だいち
)
の一角に
陥欠
(
かんけつ
)
が起って、全体が思わず動いたが、動くは本来の性に
背
(
そむ
)
くと悟って、
力
(
つと
)
めて
往昔
(
むかし
)
の姿にもどろうとしたのを、
平衡
(
へいこう
)
を失った機勢に制せられて
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
微
(
かす
)
かなる
陥欠
(
かんけつ
)
は言辞詩歌の奥に
潜
(
ひそ
)
むか、又はそれを実現する行為の根に
絡
(
から
)
んでゐるか
何方
(
どつち
)
かであらう。余は中佐の
敢
(
あへ
)
てせる旅順閉塞の行為に一点虚偽の疑ひを
挟
(
さしはさ
)
むを好まぬものである。
艇長の遺書と中佐の詩
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
作家として
陥欠
(
かんけつ
)
のある人間でなければなりません。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“陥欠”の意味
《名詞》
欠けて不備な点。欠点。
(出典:Wiktionary)
陥
常用漢字
中学
部首:⾩
10画
欠
常用漢字
小4
部首:⽋
4画
“陥”で始まる語句
陥
陥穽
陥落
陥入
陥没
陥込
陥阱
陥擠
陥滅
陥囲