とざし)” の例文
豕がなかなか旨く門戸のとざしを開くは、ただ猫のみこれに比肩し得る。ツーマー兄弟なる者豕を教えて二週間の後とりの在所を報ぜしめ、それより数週後に獲物を拾い来らしめた。
今はみやこにのぼりて尋ねまゐらせんと思ひしかど、丈夫ますらをさへゆるさざる関のとざしを、いかで女の越ゆべき道もあらじと、軒端の一〇六松にかひなき宿に、きつね鵂鶹ふくろふを友として今日までは過しぬ。
明て出しあととざしける吉三郎は母の病氣びやうき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)