鋒尖きつさき)” の例文
しかし折れて電光の如くおどつた鋒尖きつさきはマス君のパンタロンはげしくいたに過ぎなかつた。人人は奇蹟の様に感じてホツと気息いきをついた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
うした機会はずみかカ君の剣が中程から折れて敵手てきしゆの上に飛んだ。その刹那せつな人人は鋒尖きつさき必定ひつぢやうマス君の腹部を突通つきとほしたと信じた。中止の号令がくだつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)