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釣忍
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つりしのぶ
ふりがな文庫
“
釣忍
(
つりしのぶ
)” の例文
袴無しの着流しで、蝋塗りの細身の大小を差し、白扇を胸の辺りでパチツカせ、青簾に
釣忍
(
つりしのぶ
)
、そんなものが軒にチラチラ見える町通りを歩いて行った。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
青くなって指さしをしたから、その指さしをしたところを見ると、欄干に細引が結えつけてあって、それから
釣忍
(
つりしのぶ
)
を
吊
(
つる
)
したように何か吊してあるようです。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
釣忍
(
つりしのぶ
)
を
吊
(
つ
)
るとか、欠けた鉢で朝顔を育てるとか、軒先の僅かな地面に草花を植えるとか、または朽ちかかったような自分の住居の、柱や敷居を拭きみがきしたり
季節のない街
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
腕組みをして
釣忍
(
つりしのぶ
)
を見あげながら、下ッ引の話を聴いていたが、檐から眼を離すと軽くうなずいて
顎十郎捕物帳:18 永代経
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
高々と腕を
拱
(
こまぬ
)
いて、朝っから軒の
釣忍
(
つりしのぶ
)
と
睨
(
にら
)
めっこをしております。
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
裏通りを三四丁
来
(
き
)
た所で、平岡が
先
(
さき
)
へ立つて
或家
(
あるいへ
)
に
這入
(
はい
)
つた。
座敷
(
ざしき
)
の
軒
(
のき
)
に
釣忍
(
つりしのぶ
)
が
懸
(
かゝ
)
つて、
狭
(
せま
)
い
庭
(
には
)
が水で一面に
濡
(
ぬ
)
れてゐた。平岡は
上衣
(
うはぎ
)
を
脱
(
ぬ
)
いで、すぐ
胡坐
(
あぐら
)
をかいた。代助は左程
暑
(
あつ
)
いとも思はなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
釣
常用漢字
中学
部首:⾦
11画
忍
常用漢字
中学
部首:⼼
7画
“釣忍”で始まる語句
釣忍艸